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関東学院六浦こども園 園長 鈴木直江

園庭で遊ぶ園児
園庭で遊ぶ園児

豊かな自然が子どもの意欲を育む

本園では以前から、自然を取り入れた環境による教育・保育に力を入れています。2020年度は園庭にクヌギとコナラを植え、また『お父さんの会』と協働してビオトープの改良を行っています。ゆくゆく子どもたちがビオトープの傍らで水辺の生き物を観察できる場にしていきたいと思っています。活発な遊びもあり、落ち着いた活動もできる時間が子どもたちの育ちを豊かにしていきます。
先生たちは引き続き「保育ナチュラリスト」や「木育インストラクター」の講習で自然教育について学び、日々の保育に活かしていきます。
おもちゃにも積極的に自然木を採り入れました。木はそれぞれに個性のある香りや手触りを具え、新しい発見を与えてくれます。また、子どもの手でも容易に加工することができます。木を通して子どもたちは自ら変化を生み出し、「自分にもできた」という達成感が意欲を育てます。
さらに2021年度は園庭にアトリエを新設する予定です。自然環境が充実するとともに子どもたちはさらに自由で豊かな表現ができるようになるでしょう。

園庭の可能性をさらに研究

子どもたちの育ちを引き出す場として、園庭についてこれまでも研究を重ねてきました。
2020年度も『お父さんの会』とともに他の先駆的な園へ視察に伺うことを予定していましたが、新型コロナウイルスの影響により現地視察は叶いませんでした。その代わりとして視察予定だった園の映像を見ながら研究会を行いました。映像で実施することで、資料を基に時間に追われず話し合いを深められたため、結果的には新たな視点が得られた有意義な研究会となりました。
7月、園庭アドバイザーによる講演を、充分なコロナウイルス対策をとった上で実施しました。講演では約70名もの保護者の方に聴講いただくことができました。また設備面では『お父さんの会』と協働して、古くなった遊具のメンテナンスなどを行いました。
2021年度は、園庭にある二つの小山をつないで遊べるような楽しい滑車遊具の設置を考えています。その準備として市内の実践園への見学なども予定しています。
園庭アドバイザーの講演会
園庭アドバイザーの講演会

保育の軸を見つめ直した一年

2021年度から、「異年齢の子どもたちがゆるやかに関わり合えるようなクラス編成」の取り組みを検討していきます。同い年の仲間だけでなく、自分より年上や年下の相手と関わることで子どもの個性や可能性は多面的に引き出されていきます。2022年度からの実施を一つの目安と考え、先駆的な実践をしている他園の視察なども含めてしっかり学び、本園らしい異年齢クラス保育を構築していきたいと思います。2019年度に引き続き、関東学院大学教育学部の先生をお呼びしての園内研究なども予定しています。
2020年度は新型コロナウイルスの影響により、子どもたちを取り巻く環境に制約が多くなり今まで当たり前のように行っていたことができないという状況に直面しました。しかし一方で、行事や活動の選択や決定などを迫られる中で、本当に今、子どもたちに大切な経験や必要なことは何かを見つめ直す機会にもなりました。『何を変えて何を変えないのか』という視点や考え方を大事にしながら、これからも「六浦こども園の教育・保育」を作っていきたいと思います。