関東学院学報 No.45
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8 KANTO GAKUIN NEWS No.45関東学院六浦中学校・高等学校関東学院中学校高等学校人間教育と教科教育、そして個性の尊重 「神を畏れ、他者と共に生きる社会の実現に貢献できる調和のとれた豊かな人間を育成する。」ことを基本的目標とし、すべての生徒が尊い存在であることを知り、他者と共に生きる中で自分の使命を見つけ、社会に貢献する人として成長するよう日々教育を行う。 本校の教育の特徴を表す2つのポイントとして(1)人間教育と教科教育の2本柱(2) 生徒一人ひとりを大切にし、それぞれの個性を引き出す教育 が挙げられる。他者を思い、社会に貢献する思いを育てる人間教育、そしてそれを実現させる力となる教科教育、この2本の柱が相まって人として成長する。また、中高の6年間を確立期・定着期・発展期の3段階に分け、少人数制クラスの設置や幅広い選択科目の設置を通して、一人ひとりをきめ細かく指導する体制を作る。今後、この体制をさらに充実させ、関東学院六浦に集う生徒一人ひとりの持っている力を最大限に伸ばせるよう、努力を続ける。自律的学習から思考力・判断力・行動力を養う 中高6年一貫校において最も重要なのは、「自主自学の態度を養う」という点であろう。この自主自学には、・自ら考え、必要な知識・技能を獲得する・「思考力・判断力・行動力・等」を育成する・ 「各人のなすべき使命・生きる目的」を知り、努力する という意味が含まれている。この自主自学の態度を養うために、各学年の行事・校外活動を精査し、各教科活動と連動した体験プログラムを作り上げ、生徒の学習意欲の向上と共に、生き生きとした学びと知識の獲得を促進することに取り組む。長年行われてきた行事も、その意味を再確認し、新たに取り組む。行事・校外活動を一から見直し、6年間の生徒の成長を見据えて行事を連動させ、ホームルーム計画を作成する。・一人ひとりが、社会への貢献と、自分の使命を考え、中高の段階でできることについて「行動する」経験をし、大学・社会でさらにそれを深める人に成長する。・ 一人ひとりが社会に必要な力(学力・創造力・判断力・行動力・等)を身につける。・ 卒業時に、本校で6年間学んだことが「キリスト教の教えが根底にある」と気付き、その気付きを人生に生かす。 このような卒業生を社会に送り出すことで、本校がキリスト教の精神に基づく教育により豊かな人間性と倫理観を育てる学校として発展し、生徒が生き生きと、明るく、活発に成長する学校として支持され、世界に奉仕する学校として社会的価値を高める。育成目標とする生徒像 生徒のそれぞれの能力を高めるために教員の指導体制を標準化し、その上で教員各人が創意工夫をもって、生徒を育成する。育成目標とする生徒像は多岐にわたるが、自己肯定感を持った生徒・学校への帰属意識を持った生徒・他者への思いやりのある行動ができる生徒・社会への健全な批判精神を持った生徒・創造性を持つ人間として社会の一員となりうる生徒とする。 指導の目的は、教科・学校行事・部活動を通して、生徒各人の自主的な取り組みが、学びあい・響きあい・高めあう学校生活を作ることを体験させることとする。進路指導、進学指導、教科指導の充実 この育成目標を実現するために、生徒各人の学習目的を定める進路指導、生徒各人の進学目標を導く進学指導、生徒各人の進学目標を達成する教科指導を施策する。 また、生徒各人のセルフイメージを高める生活指導、生徒各人が共に力を合わせる喜びを知る学校行事、生徒各人が自らの成長を実感する部活動、生徒各人にキリストの教えに基づく価値判断と自己認識を促す礼拝・修養会・奉仕活動、生徒各人が21世紀共生社会の一員であることを自覚する国・内外研修を施策する。到達目標、指導体制の明確化 上記の各施策のうち、学力向上・進路実績の向上・自己肯定感の向上という観点からなる、単元ごとの到達目標付シラバスとキャリアガイダンス・キャリアデザインカリキュラムの作成を行い(2012~2013)、順次遂行する。 併せて、自己肯定感・帰属意識・他者への思いやり・批判精神・創造性を持つ人間として社会の一員となりうる生徒の育成という観点からなる、生活指導方針と規則の作成(2012~2013)、部活動の再編と指導体制の標準化(2013~2014)、宿泊行事・学校行事の見直しと精選(2013~2014)、キリストの教えに基づく生徒の行動規範の作成(2012~2014)を行い、順次遂行する。 また、三春台校地再整備に三春台里山化を加えた計画を、本校の創立100周年にあたる2019年に完遂することを目標に、環境整備事業の推進と募金活動を行う。(2012~2019)教員・生徒・保護者が作る学校 計画の遂行にあたっては、教員・生徒・保護者による点検を行い、改善に向けての取り組みを行い、年度ごとの現在進行形の学校生活が、生徒にとって制度的にも心情的にも充実した内容であることを目指す。そして、結果としての進路進学実績・部活動の成果・生徒への社会的な評価の向上によって、関東学院中学校高等学校の持続発展を図るものとする。“学びあい・響きあい・高めあう学校”関東学院Kanto Global Plan~Olive7~“自ら学び行動して社会に貢献する人材を育成”学校長/冨山 隆学校長/河合輝一郎

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