関東学院学報 No.44
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KANTO GAKUIN NEWS No.44 15関東学院各校NEWS関東学院各校NEWS012年4月、念願の本学学生寮「スチューデント・ハウス33番地」の運用がスタートしました。地上4階建てのモダンな学生寮は、金沢八景キャンパスから徒歩で20分ほどの距離にあります。 取材に訪れたのは、寮生が次々と帰って来る夕方。ロビーは、部屋へ戻る人、おしゃべりに興じる人、食堂へ向かう人で、この日一番のにぎわいをみせているようです。「おかえり〜」とにこやかな笑顔で迎える寮長の本間さん。 「寮生一人ひとりに気軽に声をかけて、返ってくる言葉や振る舞いから、今日も元気そうだな、とか、ふさいでいるけど体の調子でも悪いのかなと気をつけて見るようにしています。私たち夫婦が寮長・寮母に就任して日が浅いけれど、寮生たちもどんどん声をかけてくれますね。買い物へ行った先で、大きな声で呼びかけてくれたり。自分の子どものように可愛いものです」(寮長・本間さん) 寮生は留学生を除いて新1年生のみで、「携帯電話を失くした」「迷子になった」といっては、寮長へ電話がかかってくるそうです。「寮生から頼られることも多くて、あまり怖がられていないかもしれません」と苦笑いする本間さんですが、個室の外に靴を並べていた寮生に、「廊下には私物を置かない。片付けて」と厳しく指導していました。 大勢の仲間と共に暮らす寮生活。寮生たちは、「自分の家のように思っている」「アパートで独り暮らしする友達からうらやましがられて、ちょっと自慢」と好評です。寮長・寮母さんの印象を尋ねると、「私たちの話を聞いてくれるし、自分のことを分かってくれる頼れる人です」と答えていました。 寮長夫妻が常駐する学生寮。栄養バランスを考えたできたての食事が用意されていることも、当寮の自慢の一つですが、宅配便の受け取りや急病時の対応など、きめ細やかな心配りが、寮生の安心で安全な暮らしを支えています。待望の学生寮がオープン頼れる寮長夫妻が暮らしを全面バックアップ安心・安全な生活を充実した施設の中で大学2 完成したばかりの新学生寮には、1年生の男女合わせて112名が入寮しています。ほかに留学生が5名、短期の交換留学生を10名ほど受け入れています。 朝食と夕食を食堂で提供していますが、栄養バランスを考えた美味しい料理を、温かいものは温かく、冷たいものは冷たい状態で食べてもらえるよう、いつでも作りたてをサービスしています。メニューは管理会社「共立メンテナンス」の栄養士が考えますが、より美味しくするアレンジを加えています。たとえば、取材日の夕食メニューのメインは「スパゲティ・ボローニャ風」ですが、寮長自前のスパイスを使って本格的な味に仕上げています。学生寮の管理業務に就いたのも、料理好きが高じてのことですから、寮母と美味しいご飯を作るために、毎回喧々諤々であれこれ工夫をしています。 やはり美味しいものを食べていると、みんな笑顔です。寮長に就任する前は、「いまどきの若者は難しいよ」とアドバイスされたこともありますが、学生さんたちのちょっとした変化に気を配り、いつも声をかけていれば、いまどきの若者でもちゃんと応えてくれます。ゴミの分別もきちんとしているし、挨拶もできる若者たちばかりです。 心を込めてつくった美味しい料理を、きちんと食べてくれていれば、元気になりますよ。やはり「食」が生活の基本ではないでしょうか。だから、朝食をしっかり食べて学校へ行き、夕食のラストオーダー21時45分には、バイトをしている学生さんもなんとか帰って食べることができています。 寮長・寮母の仕事は、早朝から遅くまでハードな面もありますが、寮生は我が子のようで、とても大切な存在、毎日元気に活動してほしいと願っています。 今後は、夕食のない週末に料理教室を開いて、簡単で美味しい料理作りを教えたり、周辺住民との交流を実現させるなど、この学生寮を通して、さまざまな試みにチャレンジしていきたいと考えています。Message寮長メッセージ美味しい料理で寮生の笑顔をいっぱいにします本間雅広(ほんま まさひろ)さんホテル宴会場のサービス係として長年活躍。退職後、料理好きで社交的な性格にぴったりの学生寮の管理業務に就く。寮母の奥様と一緒に、「天職」の学生寮の切り盛りを行う。

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