関東学院学報 No.43
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6 KANTO GAKUIN NEWS No.43東北への思いを後押した大学主催の安心感と理念松田 夏休みのボランティア参加から早くも半年が経ちました。今日は皆さんと共に体験を振り返ってみたいと思います。まずは参加動機を聞かせてもらいましょうか。近藤 4期の近藤です。私は地震のあった時、オーストラリアに行っていました。少ない情報に不安になっていた私を本当に多くの外国人達が心配してくれました。東京電力で働いている友人もいて、帰国後も他人事とは思えない日々でしたから大学のボランティア募集を知って、すぐに応募したのです。庭山 1期の庭山です。私はこの日本で何が起きているのかを知りたいと思いました。震災がもたらしたものを実際に自分の眼で確かめたかった。また中越沖地震の時に被災し、避難所も仮設住宅も経験していますので、被災者の方々の気持ちが少しは分かるのではないかとも。選考は4年生を優先したという話を聞いていますが、確かに自由がきく最後の年、今やらなくてはという思いもありましたね。皆川 5期の皆川です。私は1年生ですが、東北に親戚が多く、身近だったことが選んでいただけた理由かもしれません。報道では分からないことを知りたかったことも参加動機です。両親の許可を得られたのは、やはり大学主催だったからだと思います。宮内 3期の宮内です。震災時は入学前で銚子の実家にいました。ライフラインが全てダメになり、車も水に浸かるような被害の中で、近所づきあいや人のつながりの大切さが身に染みました。もっと大変な目に合っている東北の方々のために少しでも役立ちたいというのが、参加理由です。私も1年生なので、先輩ばかりの中で上手くやれるかと心配でしたが、全く心配ありませんでした。徳田 2期の徳田です。僕は夏休み前にも神奈川のボランティア団体の活動に参加しています。でもこれは父親に東日本大震災救援ボランティアプロジェクト参加者座談会 体験から生まれた絆を未来を切り拓く力にしよう天災の恐ろしさを刻み付けた2011年。その年が暮れようとする12月7日、関東学院大学の東日本大震災救援ボランティアプロジェクトに参加した学生と教職員の一部が集結。活動を振り返るひと時を過ごし、未来への誓いを新たにしました。松田和憲工学部教授、大学宗教主任皆川未希さん 経済学部経営学科1年徳田圭亮さん 法学部法学科3年

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