関東学院学報 No.40
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KANTO GAKUIN NEWS No.40No.40CONTENTS産学共同企画特集 1崎陽軒×関東学院大学「横濱の新名物を作ろう!」産学共同企画特集 2げんべい商店×人間環境学部「げんべいビーチサンダル・デザイン・コンテスト」海と関東学院 ~大学工学部建築学科~「鎌倉材木座海岸ビーチハウスプロジェクト」海と関東学院 ~ウィンドサーフィン部・ヨット部~「オリーブカップ in 材木座」建学の精神を生きる「卒業生に聞く」神奈川県セーリング連盟会長 貝道和昭氏校長就任挨拶六浦中学校・高等学校 校長 河合輝一郎生涯学習センター講座紹介講座潜入取材~世界を旅しよう!プロが教える世界の魅力 “JTBコラボ講座”~役員・教職員人事関東学院各校NEWS「OliveMap」掲載店舗紹介01 牛鍋元祖 太田なわのれん02 葉山 日影茶屋「OliveMap」アクセス方法/「がんばれ!受験生サイト」リニューアル1357935[カバー・ストーリー]材木座海岸関東学院は横浜・小田原の海はもちろんのこと、湘南(鎌倉・逗子・葉山)からも近いキャンパスです。ここ鎌倉材木座海岸は、毎年多くの海水浴客で賑わいを見せており本学工学部建築学科の学生が設計・施工するビーチハウス(海の家)にも、人気が集まっています。☆関東学院学報は今回第40号より紙面をA4サイズとし、よりワイドに学院の動きをお伝えします。Completion of the development of Yokohama New Geppei “Mochikko Hyo-chan”The launch of “Yokohama New Geppei--Mochikko Hyo-chan,” which was developed as a new specialty for Yokohama in an industrial-university project by Kanto Gakuin University (KGU) and Kiyoken, was announced on March 29 at a press conference in KGU Kannai Media Center. “Mochikko Hyo-chan” is a new type of geppei, or Chinese mooncake, the taste of which was adjusted for Japanese. Its white outer layer is chewy, and its inside is filled with thickened cream. “Yokohama New Geppei--Mochikko Hyo-chan” is produced based on the idea presented by four students from the College of Economics. Their cake won first prize in a competition among students of Kanto Gakuin University for ideas for a new Yokohama specialty. The competition was held in October last year and a total of 59 ideas were presented by students from five different departments. In the first screening, six ideas were selected and, after the final presentation in November, “Mochikko Hyo-chan” won the first prize and its commercialization was decided. The four student inventors and Kiyoken staff in charge of product development had several meetings to discuss their plan, and after going through many trials and errors, the product based on the plans of the students was finally completed and ready for production. 125周年を迎えた関東学院と2008年に創業100周年を迎えた崎陽軒がタッグを組んだものです。テーマは点心で、関東学院大学の学生から企画案を公募し、学生が提案したアイディアをもとに崎陽軒が商品を開発して「横濱の新名物」を創り出すことを目的に始まりました。 学生から寄せられた企画は全5学部より計59件。「揚花(新感覚ドーナッツ)」「黒船(黒船に見立てた春巻き)」「ハマチマキ(家系ラーメンと餅米を使ったチマキ)」「横濱あいす月餅 もちっ子ひょうちゃん(外はもちっと、中はとろっとした食感のアイス月餅)」「3色パオズ(中華まんをアレンジ)」「春浜ロール(新感覚の蒸し春巻き)」の6企画が1次審査を通過しました。1次審査通過者は崎陽軒の工場見学を行い、崎陽軒の歴史や企業理念、生産工程を確認し、企画案をブラッシュアップ(磨き上げ)した上で、昨年11月の最終プレゼンテーション・審査会に臨みました。各チームの熱の入ったプレゼンテーションを受け、本学の齊藤毅憲経済学部教授、崎陽軒の野並直文社長など6人の審査委員は厳選な審査を行いました。結果、「月餅にアイスを融合させた斬新なアイディア」が圧倒的な評価を得て、最優秀賞には経済学部の学生4人の発案である「横濱あいす月餅 もちっ子ひょうちゃん」が選ばれました。(崎陽軒にアイスクリームの製造免許がないため、アイスクリームの風味を再現することとなりました。) 11月30日から製品化に向けて最優秀賞受賞グループと崎陽軒の企画会議が始まりました。1回目は商品コンセプトや発売までのスケジュールの確認、受賞グループと崎陽軒サイドの今後の役割などを中心に打ち合わせました。通常、崎陽軒の新製品開発スケジュールは最低でも6カ月ほどかかります。しかし、今回は4年生が卒業する前の2010年3月商品化をめざします。開発期間は約3カ月、厳しいスケジュールの中での取り組みのため、お互いが力を合わせて作業を進めなければなりません。2回目の打ち合わせからは崎陽軒の新製品開発担当者も打ち合わせに参加、発案者の学生がイメージする「外側は〝もちっ”と、中の餡はバニラクリームの〝とろっ”とした食感にこだわり、横浜発祥のアイスクリームの風味を再現した新感覚の点心」を実現するための苦闘が始まりました。3回目、4回目と食感を追求する一方で、パッケージデザインや素材、販売促進方法などにも学生のアイディアが求められ、随所に彼らの斬新な視点が活かされました。3月2日の最終打ち合わせでは、最後の2種類の試食を行いました。皮にタピオカを入れたり、もち粉を増やしたりするなど何度も試食と話し合いを繰り返し、学生たちがこだわっていた食感がついに実現。「諦めずに頑張って良かった」という言葉に実感がこもっていました。 今回のプロジェクト参加は学生たちにとって素晴らしい体験になりました。自分たちでリサーチしてアイディアを練り、さらにプレゼンテーション、商品開発の現場で働く人々とのやりとりを通じて結果を導き出し、商品という「カタチ」として未来に残る仕事を完遂しました。視野は大きく広がり、今まで気づかなかった自分の能力の存在に気づくこともできたのではないでしょうか。横浜に生まれ、ともに歩み発展してきた崎陽軒と関東学院にとっても、地域の核として絆が深まったプロジェクトでした。関係者各位の想いがつまった「もちっ子ひょうちゃん」が横濱の新名物として定着するよう、末永くみんなで応援していきます。

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